お知らせ

【新型コロナ】一時的な面会交流に関する合意書式の提供について

新型コロナウイルス感染症がまん延するなかで、以前取り決めた面会交流が実現されないというご相談が寄せられています。
面会交流は、そもそも信頼関係が崩れた夫婦または元夫婦の間で行われますので、お互いに不信感を抱きがちです。お子様と生活している親は、
「父親は、なぜ大切な子どもを感染リスクにさらすのかしら。子どもの健康を考えれば、少し交流をがまんすればよいのに・・・。」
などと考えがちですし、面会交流を楽しみにしている親は、
「母親は、父子の交流の大切さをわかっていないのではないか。新型コロナを理由に嫌がらせをしようとしているに違いない・・・。」
などと考えがちですね。
お互いに不信感を増幅させる前に、新型コロナ対応の面会交流合意書を作成してしまいましょう。ということで、くれたけ法律事務所は、新型コロナ対応の面会交流合意書の書式を作成し、ご提供することにいたしました。

【新型コロナ対応】面会交流に関する合意書書式

この書式は、次のようなケースを想定しています。

・すでに何らかの面会交流の合意をしているが、新型コロナによって、その実現が難しくなっているケース
・両親とも、新型コロナがまん延している間は、オンライン交流のみにとどめることについて、実質的に了解しているケース

使い方ですが、基本的に□にチェックを入れ、( )に合意内容を埋めていけば完成です。完成したら2通コピーし、そのコピーの方に署名捺印すれば、「このチェックは、後から書き加えたのでは」なんて疑惑を避けることができます。「1頁目が差し替えられていた」なんてことにならないように、裏表に印刷するか、もしくはA3版に並べてコピーして1枚にするという工夫も考えられます。

ポイントは、あくまで新型コロナがまん延している間だけの特別仕様ですので、元の合意に戻る時期をはっきりさせておくことです。これについては、第2条でいくつかのパターンを設けておきました。また、第6条で、元の合意はその期間だけ効力を停止するということも明記しました。第4条は、一般的に家庭裁判所において面会交流の実施にあたり配慮をお願いしている事項です。第5条は、ニーズに応じて、特に取り決めておきたいことを書き加えることができます。

この書式は、なるべく広くお使いいただけるよう工夫をしておりますが、あらゆるケースに適合するものではありません。また、守られなかったとしても、直ちに強制執行することはできません。紛争性の高いケースでは、さらに詳細な条項が必要となる可能性がありますので、弁護士にご相談いただくことをお勧めします。
この書式に関して、くれたけ法律事務所またはその所属する弁護士が法律上の責任を負うことはありませんので、ご留意ください。